ワークステーションによる分散型CIMとデータベースの役割
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概要
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近年、国内では「顧客ニーズの多様化」に代表される価値観の変化、「若年層の製造業離れ」に代表される労働問題、国外においては貿易摩擦、為替変動など製造業はいくつもの大きな問題を抱えており、その生き残りを賭けて現実にこれらの問題へ対応せざるを得ない状況へと追いやられている。その1つの手段がCIM(ComputeT Integrated Manufacturing)である。すでに企業の30%以上がCIMを導入済みあるいは導入を検討中であると言われている。現実の導入事例を見るとそのほとんどがメインフレームを軸とした集中システムとしてCIMを構築しており、大規模なソフトウェア開発が必要とされている。このため、開発期間の長期化、開発費の増大など新たな課題が顕在化し始めている。一方、コンピュータ技術の進歩にともない、CPUパワーではメインフレームと遜色のないような高性能のワークステーションが低価格で供給できる時代が近付いている。このよう通高性能のワークステーションにより分散システムを構築すれば、はるかに低価格で現状のメインフレームを核としたCIMと同程度の機能を持つシステムが構築できると言っても過言ではない。以上の現状を踏まえて、我々は従来のメインフレームを軸とした集中型CIMに対し、現場に密着した柔軟性のある分散型CIMをワークステーションを用いて構築することを提案する。
- 1991-02-25