GHC導出支援システム
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概要
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並列論理型言語GHCは、論理型言語Prologに並列実行の機能を持たせたものである.GHCを並列環境で実行すると、ゴールの実行順序、節の選択、またそれに伴って生ずる変数の束縛などに再現性がなく、またユーザはそれを見ることが出来ない.そこで我々は、「原点」に戻り、GHCプログラムの実行を、論理式の導出であると考え、その過程を視覚的、かつ対話的に支援する「GHC導出支援システム」を開発した.「GHC導出支援システム」は以下のような特色をもっている.(1)[プログラムの実行過程表示]GHCプログラムの実行過程を木構造で表示する.実行過程のシミュレートは、GHCによるGHCのメタインタプリタをエンハンス(富裕化)することにより実現している.(2)[対話的インタフェイス]ゴールの実行順序や節の選択をユーザが対話的に実行し、それにより導出されるゴールや、それに伴って生ずる変数の束縛などを表示するインタフェイスを提供している.(3)[メタの階層、リフレクション機構]メタインタプリタを多層段組合わせることにより、オブジェクト・レベル、メタ・レベル、メタ・メタ・レベル、...といった、多層段からなる推論システムを実現している.またメタの階層を動的に動くリフレクション機構を実現している.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1991-02-25