TCP/IPを用いた異機種間同期型ファイル転送ツール
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概要
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従来ビジネス分野の応用システムは,メインフレームを用いたシングルベンダ環境で構築されてきた.そのため,コンピュータ間の通信も同一機種間の通信が大半であり,メインフレーマから提供される非オープンなプロトコルおよびツールを用いた通信でこと足りていた.ところが近年のオープンシステム化の進展にともない,UNIXを前提にしたマルチベンダ環境でのコンピュータ間通信を行う必要がでてきた.UNIXでは,通信プロトコルのde facto standard としてTCP/IPが普及している.最近はメインフレームでもTCP/IPがサポートされており,異機種コンピュータ間通信のde facto standardとして定着している.コンピュータ間通信での最も基本的な形態に,ファイル転送がある.TCP/IPでのファイル転送ではftpが普及している.このftpは,インタラクティブな処理を前提としているため,バッチ的なファイル転送には向かない.われわれはこのftpを用いて,トラブル時にも確実にデータを保証してファイル転送する支援ツール(以降LIFT:Lan Interconnection File Transfer support system)を開発した.本稿ではその概要を報告する.
- 1993-09-27