Adaを用いたオブジェクト指向設計技法
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概要
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宇宙ステーション「フリーダム」はNASAを中心とした国際協力の下で開発が進められており,我が国はフリーダムに取り付けられる日本実験モジュール(JEM)の開発を担当している.国際共通化要求に従い,JEMに搭載される運用管理ソフトウェアは Adaで開発される.我が国に於いて,Adaを用いたソフトウェア開発の実績は乏しく,Adaによるソフトウェア開発には多くの課題が存在するが,先ず第一に対処すべきは設計技法の確立である.Adaの言語仕様には,l970年代に提唱されたソフトウェア・エンジニアリング的概念が取り入れられている為これらを効率的に用いることが必要であり,それにはオブジェクト指向設計技法(OOD)が適している.Ada研究者達の論文等に於いて,彼らはおしなべてOODを推奨しており,我々の調査/検討でも同様の結論を得ている.OODはAdaとの親和性が高く,ソフトウェア・エンジニアリング的にも優れた技法であるが,オブジェクトの決定方法に困難さがある.そこで,我々はこの問題に対処すべく,大規模開発を念頭に置いた効率の良い理解容易な設計技法であるWOOD(Widely Applicable OOD)を開発した.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1990-03-14