処方監査システムにおけるOK情報の導入
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概要
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コンピュータを使用して処方監査を行えば、患者が服薬する上で他の診療科と処方薬の重複がある等の危険な処方に対してはコンピュータから警告が発せられる。この警告を処理するのは本来は薬剤師の仕事である。ところが、日頃から通院している患者の場合には毎回同じ処方を出してもらうので、警告そのものが毎回同じ内容である場合がたいへん多い。薬剤師は処方内容に関して疑義があれば医師に問い合わせるのが基本であるから、本来は毎回医師に確認するはずである。ところが、医師にとってみれば毎回同じ内容の問い合わせを受けていては診療の障害となってしまう。また、薬剤師自身にとっても問い合わせの負担が大きくなると調剤業務への影響が無視できなくなる。そこで実際は、薬剤師は疑義照会の内容を薬歴簿に記録し、同じ内容の時は医師への問い合わせを行わずに、自らの判断の範囲内で処理する運用が通例である。薬剤師と医師の間での過度の問い合わせを防ぐのと同様に、コンピュータと薬剤師の間の過度の問い合わせを防ぐ目的で設けたのが「OK情報」である。本報告ではこの「OK情報」の導入に関して述べる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1993-03-01