OS/2導入の意義とその展開
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概要
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日本アイ・ピー・エム藤沢工場におけるOAサポートは、工場内約1200人の社員に対して、ホスト・システム(以下HOSTとする)系(主にVM)と、パーソナル・コンピューター(以下PCとする)系のサービスと、OA関連の教育等の業務を中心に行っている。使用者の満足度の充実=使用者主導のサービスを目指し、部門間にまたがるOAの展開を考えた上で、各OA機器、ソフトウェア等の購入計画、発注は、全て業務開発部門内で一括処理を行っている。個でなく、事業所全体どしてのOA推進を行うために、部門間格差を少なくし、工場内を同一レベルでサポートしていくことを、基本的な方針としている。現在、IBM藤沢工場では、年々大量のパーソナル・システム/55が導入され、エンド・ユーザー・コンピューティング化が急速に進んでいるが、このような高性能ハードウェアの機能を十分に活用していくには、基本となるオペレーティング・システムの慎重な選択が必要となる。現在ベースとしているDOSには、いくつかの制限があり、ネットワークや処理能力の面から見ても限界が感じられる。これらの制限を打ち破って、処理能力の増大を可能にした、さらに高性能なオペレーティング・システムの導入が求められてきている。そこで、OS/2拡張版の導入の必要性を検討し、今まで使用されてきたDOSからOS/2への移行を、OS/2、DOSの共存を実現することによって、スムーズなエンド・ユーザー・コンピューティング化を推進した。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1990-09-04