特許管理システムにおける分散環境の構築
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概要
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写真感材部門での研究開発支援システムはミニコンを中心とする集中型システムを利用してきた。しかし、処理能力が年々不足する傾向にもかかわらず維持費は従来通りであり、抜本的な対策が求められていた。Fig.1は従来のシステム構成を示す。特許検索システムは共通プラットフォーム(VAX/VMS)上で関係型データベースにより開発・運用される。このマシンは研究開発用として導入され、各種アプリケーションの共通環境を利用者に提供する。しかし、利用頻度の上昇に伴い、TSS型の特徴である負荷集中の影響が顕著となり、対策が必要な時期に来ていた。また検索システム自体についても、利用環境を含めた再構築が求められていた。検討の結果、分散化によるシステムの再構築が有効と判断した。分散化手法としてはC/S(Client/Server)が有効であるが、既存システムの端末がシリアル回線とフリーソフトを前提とするLAT(Local Area Transport)接続であるため、ネットワーク構成からの組直しが必要となる。本稿では、既存資源を否定せずに継承するシステム構成を主体とした分散型特許管理システムPATTY(PATent managemenT sYstem for photographic materials)について述べる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1995-09-20