言語処理製品検査システム(LPQES)
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概要
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従来の言語処理プログラムの検査方法は,マニュアルに基づき言語の各機能を細分し,その組合わせによってテストプログラム(TP)をコーディングし,そのTPを実行することによって機能の信頼性を評価していた.しかし,この方法には以下のような問題があげられる.TPに対する対象製品の免疫化による,二度目以降のバグ検出数の低下.それに伴う品質評価の精度の低下.テスト対象機能の十分な網羅性確保のための多大な工数確保.人手によるTP作成ミスの混入,及びテスト項目の偏り.このような背景の下に,以下に示すような言語処理製品検査システム(LPQES)を,実際の業務に適用して試行中である.LPQESは以下のステップで対象製品の検査を行う.(1)対象製品の言語仕様を定義した属性文法記述風なメタ言語を入力する.(2)テストプログラムジェネレータ(TPGEN)は上記の定義から,乱数的に生成規則を選択し,TPを生成していく.(3)(2)で生成されたTPは自己判定機能を持つため,簡便な形式で結果を表示できる.TPGENに関しては第25回情報処理学会で,『テストプログラム自動生成の試み』と提して報告した.今回の発表はそのTPGENに対する改善と,実際の業務に適用し得られた成果,及び今後の課題について報告する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1989-03-15