日本語解析用クラスライブラリ「Jpnクラスライブラリ」の開発
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概要
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日本語解析はテキスト音声合成を始め様々なアプリケーションに応用できる。そこで、日本語解析系を実装した汎用的なソフトウェアライブラリの存在が望まれる。我々は、従来から汎用的な日本語解析用ライブラリの開発を試みてきたが、従来のソフトには次のような問題点があった。アプリケーション固有の処理との融合がうまくいかず、アプリケーションソフトの処理効率やメインテナンス性が低下してしまう。ソフトウェアモジュールの切り口が少ないために、アプリケーションのニーズに合わせて、日本語解析に関連する様々な処理を組み合わせて使うことが困難で、アプリケーション開発の幅を狭めてしまう。そこで、日本語解析系をオブジェクト指向に基づいてモデル化し、クラスライブラリ「Jpnクラスライブラリ(Jpncel)」として実現した。継承を使うことによって、アプリケーション固有の処理との融合が容易になり汎用性が高い。また、クラス化したことによって、モジュールの切り口が増え、再利用性が高いので、アプリケーション開発の幅の広がりも期待できる。本稿では、Jpnclの基本となる日本語解析系のモデル化を中心に述べる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1994-03-07