要求条件に基づく網羅的試験方法の経験
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概要
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プログラムシステムの網羅的な試験の実施は重要な課題の一つである.信頼性保証だけでなく,試験の完了時点を明確にさせる事ができるので工期の短縮や生産性の向上に役に立つ.これまでは,プログラムコードのパスや分岐点に基づいて,実行通過済み箇所を管理するなどによって網羅度を把握する方法が提案され,実施されてきた.ところが,試験に要求される網羅度はシステムの要求条件に対するものである.プログラムには要求条件の全てが反映されているとは限らない.プログラムコードに着目した方法で得た網羅度では原理的に十分とはいえない.我々は,MSSボリューム管理サブシステムの試験で要求条件に基づく網羅的な試験を行い工数の減少などの効果を得た.この経験について報告する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1986-10-01