タブレットによりマルチウィンドウ操作を実現する為の一考察
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概要
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(1)背景 OA系のWSではマルチウィンドウを標準サポートするケースが多くなってきた。マルチウィンドウの多くはポインティングデバイスとしてマウスを想定しており,エンドユーザ向けに高度なMMIを提供している。しかし,作図処理等のアプリケーションで座標入力を高精度かつ効果的に実現する為に,今後タブレットのサポートが要求されてくることが予想される。タブレットは従来ディスプレイ全面を使用する環境で用いられてきた歴史があり,以下のような独特のマンマシンインタフェースを提供してきた。(1)タブレット上にメニュテンプレートを置き,画面表示とは無関係にメニュ選択操作を可能とする。(2)タブレット上に既存図面を貼りつけ,効率の良い図面入力を実現する。(3)タブレット上に画面対応領域を定義することにより,画面上のカーソルをタブレットで操作し,会話型の作図/設計処理を実現する。上記のような,マルチウィンドウ文化とタブレット文化との間を埋めるべく,標題に示す考察を試みた。(2)要件 マルチウィンドウシステムにタブレットを導入するに当たっては,以下のような点を考慮する必要がある。(1)ポインティングデバイスとしてマウスを用いるかタブレットを用いるかはユーザの自由であり,両デバイスのいずれでも操作可能なMMI設計を行う必要がある。(2)マウス,マルチウィンドウを想定して設計された各種ソフトをタブレットでも操作可能とする必要がある。(3)(1)で示したタブレット独自の操作性を保持し,作図処理等における効率的なMMIを実現する必要がある。
- 1986-10-01