多機能ワークステーションにおけるメモリ空間拡張方式
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概要
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三菱マルチワークステーションM3300シリーズは、(以降マルチワークステーションという)ホストコンピュータと親和性の高い端末エミュレータ機能、マイクロメインフレーム・リンク機能、クラスター接続機能、LAN接続機能などの"ネットワーク処理機能"と、日本語ワードプロセッサ、統合OAソフトェアなどの"OA処理機能"及びオフコンなみの"定型業務処理機能"を合せもった多機能ワークステーションである。マルチワークステーションはCPUにi80286(8MHz)を採用し、高性能グラフィックプロセッサなどを標準搭載することで高速処理を実現するとともに、主メモリは1.5Mbを標準装備し、最大6Mbまで拡張ができる高性能ワークステーションである。OSには拡張日本語コンカレントCP/M-86(米国デジタルリサーチ社のコンカレントCP/M-86を大幅に機能拡張したもの以降ECCP/Mと呼ぶ)を,用い本格的なマルチタスク・オペレーティングシステムである。ECCP/Mは基本機能として、複数のタスクの同時動作を可能とするマルチタスク機能を持っているが大容量メモリを使用するタスクを複数動作させる場合、従来のリアル1Mbのメモリ空間ではおのずと、制限が生じてしまう。そこでマルチワークステーションは、最大6Mbまでのメモリの任意の位置にプログラムを配置して、本格的な多重プログラミングを可能とした。この多重プログラム機能と大容量メモリのためにホストコミュニケーション処理、OA処理及び定型業務処理を並行して効率よく運用できる。次に、この特徴及び方式について述べる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1986-10-01