分散オフィスドキュメントシステムの試作
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概要
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ドキュメントの公開手段として、WWW (World Wide Web)による方法が普及してきている。一方、CALSが注目されるようになり、SGMLで記述されたマニュアルや技術ドキュメントを扱う必要が高まっている。HTMLで記述されたドキュメントは、Webブラウザで閲覧することができるが、SGMLドキュメントを直接Webブラウザで閲覧することはできない。また、SGMLドキュメントを作成したり、紙媒体へレイアウト出力する環境は、整備されていない。Webの環境は広く普及しており、便利ではあるが、この中でSGMLドキュメントや、従来からのテキストやワープロ等で作成されたのネイティブドキュメントを統一して扱うことができないという問題がある。WWWでは、ハイパーテキストのリンクをたどることにより情報を取得する。そのため、目的の情報を入手するための検索性が悪い点が指摘できる。これを補うため、Web検索ロボットにより作成された索引データベースによる検索が実用化されている。不特定多数のサーバから情報を収集するメカニズムである、Web検索ロボットは、定期的にサーバの全てのページを取得し、索引情報を作成する。そのため、ページが更新されていなくてもページのデータが転送されてしまい、ネットワークやサーバに負荷をかけるという問題がある。また、Web検索ロボットによる索引データの収集後、変更があったページは検索対象にならないという問題もある。本稿では、これらの問題を解決し、HTML、SGMしテキストワープロ等で作成されたドキュメントを統一的に扱う、分散オフィスドキュメントシステムについて述べる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1996-03-06