Aspergillus nigerによるクエン酸醗酵の動力学
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概要
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Aspergillus niger A-5588 NCIMによる蔗糖培地でのクエン酸醗酵をフラスコおよびジャーファーメンターを用いて添加培養で行なった.まず培養条件を検討した結果, 初発蔗糖濃度14%, 培養温度30℃, 初発pH 6.5で最高のクエン酸収量が得られ, ジャーファメンター (5l実容4l) での通気攪拌は0.6vvm, 500rpmが最高であった. これら条件下, 190時間の回分培養でクエン酸の対糖収率は約60%であった.ついでクエン酸醗酵の経時変化の定式化を試みた. 回分培養の経時変化より菌体増殖曲線はinduction phase, transient growth phase, constant growth phase, およびdeclining growth phaseの4 phasesに分割された. クエン酸生成曲線も同様, 4 phasesに分割でき, 増殖速度, クエン酸生産速度は次の一般式でも表現される.dC_x/dθ=C_xω(X) dC_p/dθ=C_pτ(P)ここにC_x : 菌体濃度, C_p : クエン酸濃度, ω(X) : 見掛けの増殖活性係数, τ(P) : 見掛けの生産係数, θ : 時間である. これをもとにして, それぞれのphaseに対応する計8個の実験式を得た. 各式の実験定数を定め全経時変化への実験式の適合性を検討した結果, よい一致を示した.
- 社団法人日本生物工学会の論文
- 1973-10-25
著者
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Ghose T.k.
Department Of Chemical Engineering Indian Institute Of Technology
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Khan A.H.
Department of Chemical Engineering, Indian Institute of Technology
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Khan A.h.
Department Of Chemical Engineering Indian Institute Of Technology