微生物によるタンニンから没食子酸の生産に関する研究 : (I)五倍子タンニンおよびタラタンニンから没食子酸を生産する菌のスクリーニング
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概要
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微生物を用いてタンニンより没食子酸を生産することを目的として, スクリーニングをした結果をここに報告する.五倍子タンニンおよびタラタンニンを唯一の炭素源とする無機塩培地を用い, 土壌から集積培養法によりスクリーニングした結果, アスペルギルス属, ペニシリウム属, ムコール属それに酵母が, タンニンを資化するのを見出した.高収率で没食子酸を培地中に蓄積する菌株は, タンニンの種類により異なっていた.すなわち, 五倍子タンニンを資化させた場合, Aspergillus niger V-82が加えた基質の90%以上の収率で没食子酸を生産することができ, タラタンニンの場合は, Penicillium chrysogenum WH-3がよく資化した.それぞれの培養液から活性炭処理により生産物を分離, 同定した結果, あきらかに没食子酸であることを確認した.
- 社団法人日本生物工学会の論文
- 1972-06-25
著者
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吉村 嘉男
大日本製薬株式会社中央研究所
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池田 裕彦
大日本製薬株式会社・総合研究所
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吉村 嘉男
大日本製薬株式会社・総合研究所
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横川 哉恵
大日本製薬,総研
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高橋 永二
大日本製薬株式会社・総合研究所
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横川 哉恵
大日本製薬 総合研
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