糸状菌によるペクチン分解酵素の生産 : Aspergillus nigerによる生産条件の検討
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概要
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ペクチン分解酵素生産菌を主に果実等から分離した糸状菌について検索し, 高生産菌株としてAspergillus niger JUを得, 深部培養による培養条件について検討した.ペクチン分解酵素の活性はペクチン溶液の粘度低下力により代表させた.単純合成培地を用い検討した結果, 初発pH4.5,30℃による培養が生産に最適であった.また振盪培養の方が静置培養よりも生産が多かった.種々炭素源について検討したところ, ペクチンを用いた場合が, 培養液当り, および菌体量当りの酵素生産量共に最も高かったが, グルコース, マルトースでもかなりの生産が認められた.ペクチンの初発最適濃度は4%であった.窒素源は増殖に対しては有機, 無機窒素源共にあまり差はなかったが, 生産に対しては有機窒素源が一般に有効で, とくにペプトンがすぐれていた.ペクチン4%を炭素源とした時の生産に最適のC/N比は窒素源が硝酸アンモニウム, ペプトンいずれの場合も10であった.
- 社団法人日本生物工学会の論文
- 1971-09-25
著者
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S. K.
Department Of Food Technology And Biochemical Engineering Jadavpur University
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Mukherjee S.K.
Department of Food Technology and Biochemical Engineering, Jadavpur University