セルロース含有廃液醗酵における菌体濃度の測定法
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概要
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最近セルロース含有廃水が微生物蛋白生産の培地に利用されるようになってきた.これにおいて, 菌体濃度の測定は重要である.セルロースとか他の不溶性基質を含む培地において, 菌体濃度を決定する為には普通使われている方法を利用できない.そこで不溶性基質を含む倍地で菌体濃度を簡単に迅速に測定する方法を開発した.方法は 5-10mlのサンプルを取り, 5-10分静置後, 上澄2mlを15,000rpmで10分間遠心分離する.沈澱部に0.2N NaOH を2ml加え, これが溶けるまで80℃で加熱する.その溶液をローリー法で発色後, CD_<550> で蛋白質を測定する.上の方法をCelllulomonas と Alcaligenes faecalis の混合培養系に使い, 標準曲線を取ったものが第1図である.直線関係は0.05から0.5g/lまで成り立つことがわかる.表1には不溶性基質を含む培地で培養した場合の初発, 並びに最終菌体濃度をローリー法と濁度法で測定し, 比較したものである.これより, バガスのようなものの場合は初発菌体濃度において, 濁度法では正しい値を与えない.一方, pure cellulose の場合は両測定法ともよく一致した.しかしこの方法の応用は, 発色段階で0.05%以下のリグニン含有サンプルに限られる.
- 社団法人日本生物工学会の論文
- 1971-06-25
著者
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Tzu-lee Huang
Division Of Engineering Research And Department Of Chemical Engineering Louisianal State University
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Youn Woo
Division of Engineering Research and Department of Chemical Engineering Louisiana State University
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Callihan D.
Division of Engineering Research and Department of Chemical Engineering Louisiana State University
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Huang Tzu-Lee
Division of Engineering Research and Department of Chemical Engineering Louisianal State University