京都大学芦生演習林の森林植生に関する研究(I) : 植生概況と樹種の分布相関について
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概要
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1964年京都大学農学部付属芦生演習林(京都府美山町)の天然林全域にわたり単純無作為抽出法により0.1haのplot63個を設定して森林植生および毎木調査を行なった。当地方の森林は大部分日本海型温帯林であって、ブナ-チシマザサ群集、トチノキ-ジユウモンジシダ群集、ウラジロガシ-ヒメアオキ群集、ツガ-クロソヨゴ群集などが認められる。また毎木調査の結果を二項確率紙を用いて樹種の分布相関について検討してみた所1)ウラジロガシ林に結びつくものとしてウラジロガシ、アズキナシ、エゴノキ、ソヨゴ、ネジキがあり。2)2次林にはアカシデ、クリ、ミズメ、イヌシデ、ホソバアオダモ。3)ブナ林にはブナ、コハウチワカエデ、ゴンゼツ、ナツツバキ、マルバマンサクが結びつくと考えられる。4)上記の3っのタイプに含まれる樹種の間でもまた相関の認められるものがある。5)トチノキ、サワグルミは他の樹種とは(一)の相関関係にあるものが多く、このグループは特に立地条件の制約が大きいと考えられる。
- 1965-09-25
著者
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