2.樹齢のヒノキ苗の生長に及ぼす亜硫酸ガスの影響
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
2樹齢(109日生と202日生)のヒノキ苗が, 0,0.5,1.0,1.5μl/lの濃度の亜硫酸ガスで144時間処理された。処理後60日間, 葉への可視障害はどの濃度の亜硫酸ガスでもまったく発生せず, ヒノキは亜硫酸ガスに対する抵抗性の高いことを示した。しかし, 苗の生長は亜硫酸ガス処理によって抑制され, その程度は, ガス濃度, 樹齢, 生長反応の計測項目によってちがった。苗高と直径の生長量は, 109日生苗では亜硫酸ガスによって低下したが, 202日生苗では低下しなかった。2樹齢の苗, 葉, 幹枝の乾重増加量は処理と無処理の間で有意な差はなかったが, 202日生の根重増加量は亜硫酸ガス処理によって有意に抑制された。2樹齢の苗に及ぼす亜硫酸ガスの生長抑制作用は, 苗および各部分の乾重増加量よりもそれらの相対生長率にはっきりあらわれた。
- 日本森林学会の論文
- 1986-09-25
著者
-
塚原 初男
Fac. Of Agric. Yamagata Univ.
-
コズロフスキー テオドール・t.
Dept. Of For. Univ. Of Wisconsin-madison
-
シャンクリン ジョーン
Dept. of For., Univ. of Wisconsin-Madison
-
シャンクリン ジョーン
Dept. Of For. Univ. Of Wisconsin-madison
関連論文
- 2.樹齢のヒノキ苗の生長に及ぼす亜硫酸ガスの影響
- N, P, K3要素に対するスギ精英樹クローンの反応性
- 416 N, P, K3要素に対するスギ精英樹クローンの反応性(第78回日本林学会大会)
- クロマツの枯死木と健全木の, 根株からの根系発生経過の違い
- 3.霧培養装置の応用と問題点(第11回林木生理シンポジウム)(林木の無機養分吸収とその動き)
- ○樹苗のガス交換測定用環境制御装置
- ○林木根系の生長制御 : その方法と応用
- 9林分から集められたヨーロッパアカマツの140片兄弟家系間の遺伝的変動
- ヨーロッパアカマツの地理的変動 : 3年間にわたるミシガン州立大学の研究結果
- ○現地適応試験および木材研究のためのメキシコ・マツの採集