修正した吉良の植生区分による世界の潜在自然植生分布の推定
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概要
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現在の潜在自然植生分布を植生図作製システムを用いて推定した。本システムは,9,216の観測点の気象データを1°×1°の精度で球面補間し,植生の区分,潜在自然植生図の作製,それらの面積の算出を行う。植生区分には吉良のものを用い,地域的に異なった植生型をまとめて簡略化することによって全球に適用できる12の植生型とした。そのためにケッペンの湿潤指数を植生の成長期間に必要な水分量を強調することによって修正した。修正した吉良の植生区分を用いて得られた潜在自然植生分布の表現では,修正した湿潤指数を用いた方がケッペンのそれとを用いた場合に比して全球陸地面積(150.5億ha)のうち8.5%改善された。その結果,修正した吉良の植生分布はツンドラと閉鎖林の推移帯をよく表現できた。
- 1995-09-01