関東育種基本区のスギ精英樹のクローン識別におけるRAPD法の有効性
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概要
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日林誌84:100〜103,2002スギ精英樹の実用的な系統管理におけろRAPD法の有効性を調べるため,関東育種基本区内のスギ精英樹855クローンを対象としてクローンの識別を試みた。最初に選抜した37マーカーで識別できたのは629クローン(73.6%)であった。そこで17マーカーを追加した結果,新たに14クローン(1.6%)が識別されたに留まった。次に,これまでにアイソザイム法によるクローン識別が行われている415クローンのデータを使用し,RAPD法とアイソザイム法のクローン識別率を比較した。その結果,アイソザイム法による場合には識別率が40.7%であったのに対し,RAPD法による場合には84.6%であった。さらに,RAPD法とアイソザイム法を併用したところ,94.0%が識別され,RAPD法単独ではなくアイソザイム法を併用しながらクローン識別を行うことにより,より性格なクローン識別が可能であることが示唆された。
- 日本森林学会の論文
- 2002-05-16
著者
-
後藤 陽子
林木育種センター
-
近藤 禎二
林木育種センター
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近藤 禎二
材木育種センター育種部
-
Kondo T
Forest Tree Breeding Center Kumamoto Jpn
-
後藤 陽子
林木育種セ
-
金山 央子
材木育種センター育種課
-
後藤 陽子
材木育種センター育種課
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