気管支鏡直視下生検により診断され, 肺原発形質細胞腫と考えられた 1 例
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概要
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症例は73歳の男性。住民検診で胸部異常陰影を発見され, 精査を希望して当院を受診した。胸部CTでは右肺門部に径約6cmの腫瘤を認め, 右上葉気管支は腫瘤で取り囲まれていた。気管支鏡検査では右主気管支から右上葉気管支にかけて大きな粘膜下腫瘍を認め, 末梢側の右上葉気管支内では大小のポリープを形成していた。気管支鏡直視下に生検した組織から形質細胞腫と診断された。骨髄穿刺では異常を認めなかった。右側頭骨に径4cmの転移性腫瘍を認めた。化学療法, 放射線治療を試みたが, 十分な効果が得られなかった。肺形質細胞腫は稀な疾患であり, かつ診断するのが難しいといわれている。過去の報告例のほとんどは開胸手術によって診断が確定している。気管支鏡検査で診断が確定した報告例としては本例が初めてである。
- 日本呼吸器内視鏡学会の論文
- 1998-11-25
著者
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