高周波スネアと高周波凝固子を用いて内視鏡的に切除した孤立性気管支乳頭腫の1例
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概要
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背景.孤立性気管支乳頭腫は気管支良性腫瘍の中で稀な疾患であり,外科的切除が標準治療とされてきた.我々は中間気管支幹に発生した孤立性気管支乳頭腫に対し,内視鏡的に切除した症例を報告する.症例.症例は血痰を主訴とする78歳女性.気管支鏡検査で中間気管支幹に表面不整なポリープ状腫瘍を認め,同部位の生検で腺型乳頭腫と診断した.腫瘍は増大傾向を示し咳嗽も悪化したため,気管支鏡下に高周波スネアを用いて茎部を切除し,高周波凝固子による切断面の焼灼を行った.摘出標本の組織には悪性所見を認めず,切除1ヶ月後の気管支鏡検査で腫瘍の残存を認めなかった.結論.高周波電流を用いた内視鏡下切除術は,気管支乳頭腫に対し有用な治療手段のひとつになると考える.
- 日本呼吸器内視鏡学会の論文
- 2004-11-25
著者
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