語義関連ネットワークの自動生成(自然言語)(<特集>人工知能分野における博士論文)
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概要
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自然言語の意味処理の基盤となる「語義関連ネットワーク」を提案し,2言語コンパラブルコーパスと対訳辞書から語義関連ネットワークを自動生成する方法について論じた.1章「緒言」では,研究の背景と目的を述べるとともに関連分野の従来研究を概観している.2章「語関連から語義関連へ:2言語コーパスを用いる1アプローチ」では,語義関連ネットワークを定義し,語関連のアラインメントに基づく自動生成の枠組みを提案している.語義関連ネットワークは,2言語の同義語の集合として定義される語義と,連想関係をもつ二つの語義を結ぶリンクとから構成される.3章「文脈類似度に基づく対訳語の抽出」では,コンパラブルコーパスから対訳語のペアを抽出する新しい方法を提案している.4章「語関連の言語間対応づけに基づく語義-手がかり語相関の反復計算」では,語義と語義を同定する手がかりとなる関連語との相関行列を反復計算するアルゴリズムを提案している.そして,語義手がかり語相関行列を用いた語義の曖昧解消実験を行い,提案アルゴリズムの有効性を実証している.さらに,5章「原言語での分布パターンの類似度に基づく訳語のクラスタリング」では,コンパラブルコーパスから多義語の語義を獲得する方法を提案し,新聞記事コーパスを用いた実験により語義関連ネットワーク自動生成のフィージビリティを明らかにしている.最後に,6章「結言」で,研究成果をまとめるとともに,応用を含む今後の方向について述べている.
- 社団法人人工知能学会の論文
- 2005-01-01
著者
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