進化計算による自動プログラミングのための表現の研究(創発システム)(<特集>人工知能分野における博士論文)
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概要
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遺伝的プログラミング(GP)のための個体表現形式について考察する.GPは進化計算(EC)によってプログラムを自動生成する試みである.GPを用いる際には,まず個体(ここではプログラム)の表現形式を定めなければならない.それはチューリング完全,つまり任意のアルゴリズムを表現可能なものでなければならない.その理由は二つある.第一に,表現能力がそれよりも小さいものを用いて失敗した場合,その原因がGPにあるのか表現形式にあるのかわからないことである.第二に,狭い表現形式を用いることがGPにとっては大きなヒントになり得ることである.例えば,解の構成要素を限定することで探索空間が狭まり,探索が容易になる場合がある.その問題を解くこと自体に価値がある場合には,人為的な工夫を導入することに躊躇する必要はない.しかしながら,GPの基礎的研究のような場合には,それが問題解決にどれだけ貢献するかを見積もるのが難しいような工夫はできる限り排除すべきである.最も難しい部分は研究者が行った初期設定によって解決されてしまっているということになってはならない.GPのための表現形式が備えるべき性質としてはほかにもさまざまなものがある(ユーザビリティやモジュール性など).本論文では,それらの性質を備えた表現形式として,純関数をノードとしてもつ回帰的なネットワークを提案する.具体的な問題に応用することを通して,その可能性を追求する.
- 2005-01-01
著者
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