データマイニングアプリケーション開発のメタプロセスに関する研究(学習と発見)(<特集>人工知能分野における博士論文)
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概要
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近年,データマイニングは蓄積された膨大なデータから有用な知識を発見する手法として注目されている.一方で,データマイニング作業におけるアルゴリズム選定には,高度な専門知識と試行錯誤が必要であり,要求に沿ったデータマイニングアプリケーションの開発を低コストで行う方法の確立が求められている.本研究では,マイニングと属性選択のアルゴリズム選定問題について,従来手法にはない,ソフトウェア部品からアルゴリズムを再構成可能という特長をもった,構成型メタプロセスに基づくアプリケーション構築支援手法を実現している.マイニングアプリケーション構築支援手法実現のため,学習アルゴリズムの分析によってソフトウェア部品を体系化したメソッドリポジトリを実現し,並列実行と探索法の向上により,適切なアルゴリズムをもつアプリケーションを効率良く構成可能とした.また,本手法で得たアルゴリズムと,StatLogプロジェクトで評価された著名な24種類の学習アルゴリズムとの比較では,本手法によるものが平均的に優れた精度を達成できることを示した.さらに,精度面で単体のアルゴリズムよりも有利な,従来の選択型メタ学習アルゴリズムとの比較では同等程度以上の高い精度が得られ,本手法がメタ学習の枠組みとして有効に機能することを示した.次に,学習アルゴリズムの再構成以外への本枠組みの適用として,構成型メタレベル属性選択法の開発を行った.本手法を用いて,本研究分野で一般的に用いられるUCIデータ集合を用いて精度比較を行った結果,属性選択法の構成に対しても従来のアルゴリズムより高い精度が得られ,提案手法が学習以外のアルゴリズム再構成にも有効であることを示した.
- 社団法人人工知能学会の論文
- 2005-01-01
著者
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