遺伝的アルゴリズムによる多様解の探求と実問題への適用に関する研究 : 発電所内電気回路最適設計(AI応用)(<特集>人工知能分野における博士論文)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本論文では,ベイジアン最適化アルゴリズム(Bayesian Optimization Algorithm: BOA)とタブー探索とのハイブリッド化アルゴリズム(Tabu-BOA)による多様解の探求,および実問題への適用について論じている.本論文では,多様性の保たれた複数の解候補を「多様解」と定義した.多様解を得ることにより,解の選択肢が広がる.よって,多様解の獲得性能の優れたTabu-BOAの開発を第1の研究目的とした.さらに,Tabu-BOAの実問題への適用として,発電所内電気回路最適設計手法の確立を第2の研究目的とした.第1章は,序論であり,第2章では,BOAの原理について述べ,さらに多様解の定義を行った.BOAは,唯一の解を求める収束力に優れる反面,局所解に捕捉されやすいといった欠点がある.第3章では,本研究で開発したTabu-BOAの原理と構造について論じた.Tabu-BOAは,BOAの欠点を補い,さらに多様解を得るためにタブーリストとBOAとのハイブリッド化を行ったものである.第4章では,種々の多峰性関数を用いて実験を行い,Tabu-BOAの解獲得性能を検証した.第5章では,発電所内電気回路の最適設計問題をTabu-BOAで解き,解への収束能力および多様解獲得性能を検証した.問題には,(1)発電所内電気機器配置および電気機器間のケーブル接続パターン,(2)発電所運転パターン,(3)変圧器の並列運転台数,(4)電力負荷への供給電圧(高圧または低圧),を考慮した.第6章では,本研究の成果および今後の課題について要約した.
- 2004-01-01
著者
関連論文
- 遺伝的アルゴリズムによる多様解の探求と実問題への適用に関する研究 : 発電所内電気回路最適設計(AI応用)(人工知能分野における博士論文)
- タブーリストを用いたベイジアン最適化アルゴリズムによる多峰性関数最適化(≤特集≥進化的計算)
- BOAとタブーリストを利用したハイブリッドGAの提案
- ベイジアン最適化手法と分布推定アルゴリズムの動向(遺伝的アルゴリズムの発展)
- 多峰関数最適化むけGAを用いた発電所設備最適化問題の解法
- 発電所電気設備設計に対する進化計算の適用 : タブー探索とベイジアン最適化による接近