ユーザの主観や価値判断を利用した経路決定の研究(基礎・理論)(<特集>人工知能分野における博士論文)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
実世界の目的に対応する経路を導出するためには,地形図における重要な位置情報を評価分析してユーザで最適化することが必要である.地形図の経路周辺における位置情報には,さまざまな種別の事物に関することが含まれており,ユーザが考える目的や評価対象によってそれらの重要度は異なると考えられる.推奨経路を一般的に考える場合,経路の導出過程に介在させる位置情報の種別や重要度が異なるため,それぞれの経路コストが等しくならないことが明らかである.本研究は経路の導出過程において,ユーザのもつ主観や価値判断を評価分析して経路問題グラフ内のノードに重み付けをするための手法として絶対評価法AHPを利用した.すなわち,各ノードに対して絶対評価法AHPの総合評価値で重み付けする.さらに経路グラフ内の全ノード周辺の位置情報に関連するデータをファジィショケ積分手法によって相互評価して,経路グラフ内の各アークの重みとして導出した.よって導出された各アークの重みを出発地から目的地までの経路探索データとして用いる経路探索システムNavistory Iを開発した.このシステムは,複数の経路を探索して代替案として導出する機能であり,ユーザにとって唯一の経路選択を支援する機能が必要である.そこで,動的に変化するユーザの価値判断も考慮しながら,各経路代替案を評価分析しながら,ユーザの経路決定を総合的に支援するためのシステムNavistory IIを開発した.システム化においては,動的な評価分析を可能にする手法としてフィードバック型ANPを適用した.
- 社団法人人工知能学会の論文
- 2004-01-01
著者
関連論文
- ユーザの主観や価値判断を利用した経路決定の研究(基礎・理論)(人工知能分野における博士論文)
- 状況展開指向による意思決定システムの提案 : 問題解決における最短コース案は、意思決定者にとって最適コースであるのか(投稿論文)