耐衝撃試験方法の実験検討報告
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概要
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「耐衝撃」"Shock resistant" と表示した腕時計の品質基準とその試験方法については, 国際的にISOで1965年から審議が始められ, 1973年にISO国際規格1413として制定公布された。この国際規格は現在各国規格等に導入されるなど広く国際的に用いられているが, 咋年スイスより試験方法に関して新提案がISOへ提出され各国で検討するよう決議された。これに基ずき, 耐衝撃試験方法に関し実験を行なった。この実験により次のことが結論として導き出された。1) 傾斜2姿勢での衝撃による影響は, 残留効果, 損傷共に現行ISO規格の, リューズの反対側のケース, ガラス面への衝撃に比べて著しく少ない。2) 傾斜姿勢の衝撃による特徴ある結果も出ていないので, 傾斜2姿勢での試験は必要ないと考える。3) 衝撃の累積効果については, 全般的に見て, 明確には観測されなかったが, 累積効果のあるものもあるので, 現行通り2回の衝撃で試験する方が良いと考える。この報告の全容は, すでに日本時計検査協会の試験研究報告書 (昭和52年度) に発表されているので, ここでは概要のみに留めた。詳細については, 該報告書を参照して戴きたい。
- 社団法人日本時計学会の論文
- 1979-03-10