ベノミル水和剤潅注による育苗期イネいもち病の防除
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ベノミル水和剤を用いた育苗期のいもち病防除の可能性について検討した.ベノミル水和剤は種子消毒, 育苗箱潅注処理のいずれにおいても高い苗いもち防除効果を示し, 育苗期潅注処理では苗いもちのみならず, 苗の葉いもちに対しても高い防除効果を示した.また, ベノミルの抗菌活性は供試したMBI-D剤耐性菌を含むイネいもち病菌60菌株に対しほぼ同等であり, ベノミル耐性菌が存在する可能性は低く, かつベノミルとMBI-D剤間の交差耐性が認められないことが明らかとなった.さらにベノミル水和剤とDMI剤等の他の種子消毒剤との体系処理においては, 薬剤間で拮抗作用が認められず育苗期のいもち病に対して高い防除効果が得られた.以上のことから, DMI剤の種子消毒とベノミルの育苗箱潅注の体系処理は, 育苗期のいもち病防除において有用であると考えられた.
- 日本植物病理学会の論文
- 2005-05-25
著者
関連論文
- (244)ベノミル剤のイネ種子処理による苗いもちに対する防除効果,特にMBI-D剤耐性菌との関係(平成15年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- 兵庫県神戸市岩岡におけるコナガ(Plutella xylostella L.)の各種薬剤に対する感受性の変遷
- (376) 新規殺菌剤イソチアニル(ルーチン^[○!R])に関する研究 : 第2報 水田におけるイネいもち病に対する防除効果(平成20年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (375) 新規殺菌剤イソチアニル(ルーチン^[○!R])に関する研究 : 第1報 イネいもち病等に対する作用特性(平成20年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- ベノミル水和剤潅注による育苗期イネいもち病の防除
- ベノミル水和剤潅注による育苗期イネいもち病の防除
- (114) ナシ黒斑病菌のメラニン生合成遺伝子のイネいもち病菌における発現 (日本植物病理大会)
- (70)MBI-D剤使用停止圃場におけるMBI-D剤耐性イネいもち病菌の推移と感受性回復圃場におけるジクロシメット含有剤のイネいもち病防除効果(関西部会講演要旨,平成19年度地域部会講演要旨)
- (144) 遺伝子破壊によるナシ黒斑病菌のメラニン生合成遺伝子群の機能解析 (日本植物病理学会大会)
- (69) ナシ黒斑病菌のメラニン合成系遺伝子クラスターの構造解析 (日本植物病理学会大会)
- (48) ナシ黒斑病菌のメラニン合成に関与する遺伝子の単離 (平成2年度大会講演要旨)
- (7) ナシ黒斑病菌のメラニン合成欠損Brm-1株の変異相補による遺伝子の単離 (関西部会講演要旨)
- (65) MBI-D剤耐性イネいもち病菌と感受性菌の諸性質の比較(平成17年度日本植物病理学会大会講演要旨)