145MW副生ガス焚きコンバインドサイクルプラントの運転実績
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概要
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製鉄所における副生ガスは不活性成分を多く含み、NO_xの発生の少ないクリーンなエネルギーである。しかし一方では、カロリーが低いので電力転換効率が相対的に低く、また、燃焼安定性・着火性が劣る欠点がある。この燃焼性確保の為従来の副生ガス焚きコンバインドサイクルプラントの多くはタービン入口ガス温度が低く、効率的にも通常の蒸気サイクルと変わらないものであった。そこで川崎製鉄(株)と三菱重工業(株)は大容量でしかも高効率の副生ガス焚きコンバインドサイクルプラントを実現する為、次のような新しい技術を導入した^<1)、2)>。(i)副生ガス焚きのガスタービンとして、初めてガスタービン入口ガス温度1、150℃級を達成した。(ii)ガスタービン、発電機、蒸気タービン、ガス圧縮機を一軸に配列したコンパクトな配置とし、また機械損失を最小限に抑えた。(齢空気バイパス弁を設けたマルチキャン型燃焼器を開発し、副生ガスの安定燃焼とともに低NO_x化を実現した。(iv)エネルギーセンターからの遠隔運転を実施し、発電所を無人化した。図1はガスタービンコンバインドサイクルプラントの系統図を示す。転炉ガスを上流にて加えた高炉ガスは混合器にてコークス炉ガスを混合して約1000Kcal/Nm^3(Dry)に調整され、ガス圧縮機で昇圧された空気とともに燃焼器で燃焼されガスタービンへ導かれる。ガスタービンにより排出されたガスは、排熱回収ボイラにて熱回収された後、煙突より大気へ排出される。
- 公益社団法人日本ガスタービン学会の論文
- 1989-06-10
著者
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