リアルタイム通信プロトコルR^3TPの実装(<特集>高速ネットワークとマルチメディアアプリケーション)
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概要
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我々はリアルタイムパケット通信の需要に対して主にパケットロスに起因する誤りの回復と通信のリアルタイム性の維持との関係を中心に研究を行っている.従来はリアルタイム通信の誤り制御には再送よりも誤り訂正符号の付加による回復の方が適しているとされていたが,ネットワークの高速広帯域化が進みつつあることにより再送による誤り制御も十分現実的な選択肢となりつつある.これまでに我々は再送による誤り制御を行いつつ高品質なリアルタイム通信を提供するための方法について検討し,ブロック転送方式や再送による誤り制御を採り入れたリアルタイム通信プロトコルR^3TP(Retransmission-based Reliale Realtime data Transfer Protocol)を提案してきた.リアルタイム通信で再送による誤り制御で十分なリアルタイム性を獲得するためには性能の良いパケットロス検出機能が不可欠であり,我々はそのような用途に適したABTのRMセルを用いたパケットロス検出スキームを提案しシミュレーションによる検証を行い良好な結果を得た.その後,擬似的にABT機能を実現したATMネットワーク上に実装を行い,連続したパケットロスや転送するリアルタイム情報の性質に関してR^3TPが再送による誤り制御を行いながらリアルタイム通信を維持できることを確認した.本稿では,主にこのR^3TPの実装を用いた検証実験の結果について報告する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2003-03-15
著者
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