高度推定に基づく等高線図の自動接続
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
地理画像データベースシステムの構築を意図した地形図ファイル化技術の一環として,地形図から等高線図形を分離・抽出する手法が研究されてきている.この場合,得られるディジタル線図形は文字・記号・入力雑音等により所々切断されるため,切断部を接続する必要がある.等高線図形の切断部の接続法としては従来より既にいくつか提案されているが,それらは図形の幾何学的形状(二次元平面上での図形の形状や位置関係)のみに基づいており,見た目に必ずしも自然でなく,自ずと限界がある.本論文では,これらの等高線切断部の接続手法として,上記の地形図ファイル化技術で得られる等高線データが高度情報をもつことに着目し,この高度情報を用いて切断部を自動接続する方法を提案する.具体的には,切断部端点の近傍の高度未知の点の高度を推定し,その中で最適の点(例えば対象としている等高線高度に最も近い推定高度をもつ点)を連結点として選択しながら切断部端点を順次延長していく手法であり,これにより平面図形としての幾何学的形状にのみ基づく従来的手法の難点の解決を図る.なお,高度未知の点の高度推定はその点を通る補間直線と呼ばれる直線を求め,この直線と既存の等高線との交点の高度情報を用いる直線補間法を新たに提案する.
- 1987-05-15