スピーチ「e-Japanへの大学・研究機関サイドの期待と要望」
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概要
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e-Japanの基本理念は, ITの活用, 知識創発型社会への移行, 情報と知識が付加価値の源泉となる新しい社会にふさわしい法制度, ITインフラの整備などを取り上げ, これらの推進が我が国の経済的繁栄と国民の豊かな生活を実現すると主張している.これらの主張はきわめて的確なものである.しかし, その後に続く重点政策は, 超高速ネットワーク, 電子商取引, 電子政府など, 「物作り的」目標へと一気に話が飛んでしまう.このような「物作り的」目標を達成するためには, その構成要素となる技術シーズを蓄積し人材育成を行う研究開発が先行しなければならない.基本理念で述べられた, 知識創発型社会を支える新技術の研究開発, その研究開発や産業育成を効率的に進めるのに適した法制度, ITインフラの整備などが, 重点政策として, 第一に取り上げられるべきである.本スピーチでは, e-Japanの基本理念を実現するに必要な研究開発の仕組み, 法制度上の重要課題を, IT革命の先頭を行く米国と比較して紹介する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2002-02-05
著者
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