Xanthomonas citri における集落型のファージによる変換
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概要
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Xanthomonas citriのsmooth菌株(S)がそのテンペレートファージPXC7に感染すると, 溶原化した細胞からなるdwarf(D)型集落を形成する。この溶原性D型変換体(D(PXC7))をnutrient brothで72時間培養すると, 各菌株の細胞の約0.1-6%がS型にもどった。これらのもどったS型菌の60%は溶原性のままであった(溶原性S型復帰突然変異体, S(PXC7))が, その他はそれを失っていた。D(PXC7)はアミノ酸, ビタミン, 核酸塩基などの添加によってS型に回復することはない。しかしS(PXC7)に比べて, PXC7を高頻度に自然誘発し, 増殖率は低く, 集落に含まれる菌数が少ない。このことから, D(PXC7)によるPXC7の高頻度な自然誘発がdwarf型集落出現の原因となっていると結論される。SからD(PXC7)への変換にともなって, ピルレントファージCP_1に対する感受性, マンニット, ラクトーズ発酵, 殿粉の加水分解, カタラーゼ活性および抗原性などに, 質的変化は生じないが, 一部の菌体は鎖状となり, Sに対して感染性をもつピルレントファージCP_2には抵抗性となる。
- 日本植物病理学会の論文
- 1972-03-20
著者
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