Rhizoctonia病に関する病理化学的研究 : 第II報 Rhizoctonia solani Kuhnによる芳香族有機酸のメタ位水酸化の基質特異性
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概要
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Rhizoctonia solaniのフェニルプ口パノイド系毒素の代謝生理を知る目的で芳香族有機酸のメタ位水酸化反応における基質特異性を調べた。最も有効な基質はフェニル酢酸で, これにつぐのはフェニルプロピオン酸, 桂皮酸でありおのおのに対応するメタ・オキシ誘導体が認められたが, その基質としての利用程度は低かった。このことは本菌がフェニル酢酸を生合成することからみて代謝生理上有意義であろう。さらにフェニルプロピオン酸の場合には, オルトおよびパラ・オキシ誘導体とメタおよびパラ・オキシ安息香酸が生成された。桂皮酸の場合, その一部は側鎖の不飽和結合が還元されてフェニルプロピオン酸およびそのオキシ誘導体を生成し, 他の一部は側鎖のβ-酸化によって安息香酸を生じ, さらにそのパラ位のみが水酸化された。フェノキシ酢酸の場合はパラ・オキシフェノキシ酢酸だけが得られた。しかしながら, パラ・ニトロフェニル酢酸, マンデル酸, プロパルギル酸, アントラニル酸, α-ナフタリン酢酸, フタル酸類などでは, おのおのに対応するフェノール酸は検出できなかった。したがってR. solaniのメタ位特異的水酸化の基質はかなり限定されると推察された。
- 1974-03-25
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