追記が付される文書の電子化とその長期的保存のための一考察(<特集>21世紀のグループウェア)
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概要
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稟議書やカルテ等のように, オリジナル文書に対して追記が付され, かつ最終的な決裁・確定後から数年間にわたる長期的な保存を必要とする文書を電子化する際には, オリジナル文書と追記とを明確に区別できるとともに, その完全性(改ざんされていないこと)と存在性(ある特定の時刻に存在していたということ)を検証できる仕組みが必要である.そこで本論文では, はじめに追記が付される文書を電子化するための方法を提案する.これは, 「追記は文書を構成する要素(記載項目)に対して付されるものである」という考え方に基づき, 文書を複数の要素(記載項目)に分解するとともに, 追記対象の要素に対して追記する要素を時系列に連結したり, 文書を構成する要素を新しく追加したりすることによって追記を実現させるものである.その後, ハッシュ値とタイムスタンプを用いて, 追記が付された電子文書の完全性と存在性を証明するシステムを提案する.最後に, 提案システムの有用性, システムで使用しているハッシュ関数の暗号アルゴリズムが破られる可能性が高くなったときの対処方法, および攻撃者とシステム管理者が結託した場合の脅威とその対策について述べる.
- 2001-11-15
著者
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藤川 真樹
綜合警備保障株式会社:中央大学大学院理工学研究科
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藤川 真樹
綜合警備保障(株)技術研究所
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八巻 睦子
綜合警備保障株式会社
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中村 雅一
綜合警備保障株式会社
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八巻 睦子
綜合警備保障株式会社:お茶の水女子大学大学院人間文化研究科
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