問診型医療診断支援システムの開発
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概要
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最近の医療分野の専門分化は,患者や医師にとっても適切な診療科を選択するのを困難にするほど多種多様になっている.このために,さまざまな医療分野の専門医の初診問診レベルの診断知識を持ち,医師や患者が簡単に使用できる医療診断支援システム"DOCTORS"(DENDEN Optimal Clinical Treatment Order Request System)を開発した.知識ベースとして,(1)問診知識:各専門医の問診知識,(2)問診手順ルール:各専門医の問診手順のルール,(3)疾患ルール:疾患と症状の関係のルール,(4)診断ルール:各専門医の診断論理のルール,の4種類の知誠を導入することで,DOCTORSの中に診断論理の異なる複数の専門領域の診断知識を実現した.また(5)アドバイス知識:患者および医師へのアドバイスの知識により患者あるいは医師への適切なアドバイスを行う患者指向のコンサルテーションシステムとした.関東逓信病院の専門医によって構築された知識ベースを用いて,実際に病院を訪れた初診患者に適用した結果,頭痛に関しては正診率が約69%,許容率(患者へのアドバイスの適正さ)が約98%の評価が得られた.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1990-01-15
著者
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