CT画像に基づく3次元樹脂モデルの作成
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概要
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最近,コンピュータグラフィックスを用いて,CT装置の出力画像から3次元像を表示し,外科手術計画の支援に利用する研究が盛んに行われている.しかし3次元像を直接手に取って見たいという要望も多い.我々は先に,集束されたレーザピームと感光性樹脂を用いた非接触加工型の3次元モデル製作システムを開発した.このシステムは,CTスキャナまたはCADシステムからの出力データから,直接実体モデルを工具なしで作成することができる.本論文では,粗いピッチで撮ったCT画像から滑らかで自然な次元立体物を作成する方法について述べる.3次元像の表面記述方式は,3角パッチカ式であり,CTスキャナによるスライス間隔が大きくなると3次元像の滑らかさが損なわれてくる.そこで抽出された輪郭データからなる隣接する原スライス像の補間は,円筒座標系と直交座標系でそれぞれ3次スプライン曲線近似を用いて行った.CT画像からのモデル作成技術は,医療診断,人工器官デザインや外科手術計画に大きな役割を果たすことができる.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1989-11-15