国際標準仕様に準拠したファイル転送プロトコルの実現と評価
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概要
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情報通信システムの発展に伴い,異機種を相互に接続する機会が増大している.国際標準機関では異機種間相互接続のためにOSIが開発されており,参照モデルに従った各層のプロトコルが標準化されつつある.なかでも高位層プロトコルは,ようやく標準が規定された段階のためプログラム量,性能などが未知であり,論理的なモデルの実世界へのマッピングなどの実装上の問題もあるため,その実現性を例証する必要があった.我々は高位層プロトコルでも標準化の進んでいるファイル転送プロトコルFrAMおよびACSE (アソシエーション制御),PP (プレゼンテーションプロトコル)を実装し,実装時の問題点やプログラム量,性能を明らかにしてOSIの実用性を確認した.さらに,業界標準であるファイル転送プロトコルFTPと機能面と性能面での比較を行い,その特性を評価した.また,実装に際しては,オブジェクト指向言語を採用するなど開発環境に工夫を凝らし,効率的な開発と,移植性,汎用性に富んだプログラムの作成を可能とした。
- 1988-11-15