電力系統機器操作手順の自動作成
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
高信頼度な電力の供給,お客様サービスの向上,新しいニーズヘの対応などの一層の的確化を図る上で,電力系統設備の運転・運用はますます高度化が必要である.この具現化策の一環として,従来,電力系統設備の運用目的に従って,変電所運転員が機器の状態,操作時に適した規則,経験等に基づき作成している開閉器の操作手順を,コンピュータシステムを用いて,的確かつ迅速に自動作成することが考えられる.この手法開発にあたり従来の手続き形言語を用いると,莫大なソフト開発と,設備形態の変更,運用方法の変更ごとのソフト変更が必要になる.これに対し,知識工学手法によるアプローチも行われているが,(1)高速処理系の開発,(2)監視・制御システムとのインタフェースの開発,(3)ルールの検証方法の開発等,実用化には多くの課題がある.本論文は,知識工学手法の長所である,知識のデータ化を行い,その知識を用いて,変電設備操作手順を自動作成する方法について報告する.変電設備運用知識の表現方法として,デシジョン・テーブル方式を提案する.さらに,データ化したデシジョン・テーブルを直接参照して,操作手順を作成する方法を示す.本手法は,東京電力(株)の設備総合自動化システム(給電・変電・配電)の,変電システムに適用されており,62年3月より順調に実証試験を続けている.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1988-05-15
著者
-
林 達郎
東京電力
-
阿部 哲也
(株)明電舎生産総本部プラント装置工場
-
林 達郎
東京電力(株)技術開発本部システム研究所
-
伊能 英幸
東京電力(株)技術開発本部システム研究所
-
南澤 守
日本工営(株)横浜事業本部コンピュータシステム部
-
伊能 英幸
東京電力 システム研