確率的手法による組合せ回路のテスト・パターンの生成
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概要
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組合せ回路の機能的な検査を行うために必要なテスト・パターンの系列を生成するための手法を紹介する. テスト・パターンの生成に関しては, 乱数による方法, パス活性化法およびDアルゴリズムなどが提案されているが, これらと競合する確率的手法を提案し, 実験を試みた. 論理シミュレーションを0〜1の実数を利用して実行する. 入力端子には初期値として0と1との間の中間値を与えてシミュレーションを行い, 仮定した縮退故障回路の出力端子における出力値と正常な回路の出力端子における出力値との差を大きくするように, 入力端子における値を逐次決めて行く. これは, 故障を検出する可能性(確率に近いと期待される)を高くするように, 入力端子における値を選んで行くことに相当する. 参考文献の例題についての実験の結果は良好で, Dアルゴリズムに近い水準の効果を, 簡単なプログラムと少ない計算機時間で実現することが期待される. 順序回路への適用も可能と考えられるが, これは今後の課題である.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1979-03-15