光ディスクファイルシステムの一構成方式とその実現
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概要
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光ディスクファイルシステムとは文書を画像データとして光ディスクに記録し,これを検索し,表示することを基本機能とするシステムである.その構成方式には,従来から,画像データの扱いに重点を置く専用の方式と,パーソナノレコンピュータのパスに光ディスク,スキャナ,イメージプロセッサなどを接続したパーソナルコンピュータを母体とする方式とがある.一般に,前者はシステムとしての柔軟性に欠けるが,専用システムとしての画像データの処理性能・機能が高く,後者はシステムとしての柔軟性がある代わりに,画像データの処理性能・機能は低くならざるを得ない.本論文ではパーソナルコンピュータを母体とする方式の長所を失うことなく,専用システムが持つ画像データの処理性能・機能を実現することができる新たな構成方式を提案する.この方式は一種の機能分散方式で,応用プログラムの処理手順を制御する機能と,画像データの処理機能とを切り離し,前者の機能には市販のパーソナルコンピュータの基本ユニットを用い,後者の機能を司る画像データ処理のユニットをその入出力機器の1つとして接続する.本方式によって,画像データ転送能力16Mバイト/秒の高速バス,容量24Mバイトの画像メモリ,64ピット幅のイメージプロセッサ,高精細CRTディスプレイなどの高性能・高機能の構成要素を制御し,しかもパーソナルコンピュータとの互換性とシステムの柔軟性を備えた光ディスクファイルシステムを実現することができた.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1991-10-15