行列を用いた多項式のべき乗演算法
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概要
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従来,多項式間の加減乗除等の演算は,多項式に含まれる係数同士の組合せにおける演算に分解して行われてきた.本論文では,一変数多項式の係数からなる行列(係数行列)を定義することにより,多項式間のさまざまな演算を係数行列間の演算として記述できることを証明する.本方法は多項式演算の結果のすべての項の係数を求める方式ではなく,多項式の一定次数以下の項の係数のみが計算可能な制限付きの多項式演算である.さらに,係数行列の応用として,多項式のべき乗計算を取りあげる.本論文では多項式のべき乗の計算法として,係数行列の最小多項式に基づく方法と係数行列の二項展開による方法の2方法を提案し,これらのアルゴリズムの計算量の評価を行っている.係数行列は多項式演算と行列演算とを理論的に結びつけるものであり,行列におけるさまざまな計算法を多項演算に応用する橋渡しの役割を果たす.係数行列は,数値解析や物理学における近似計算等にも応用可能である.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1994-07-15
著者
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