時間-空間マッピングによる音声ブラウジングツール(<特集>次世代ヒューマンインタフェース・インタラクション)
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概要
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音声データのブラウジングは, 印刷文書をブラウジングするほど容易ではない.本論文では, カクテルパーティ効果と空間的な記憶を利用して音声データの時間軸に空間的にアクセスするブラウジングインタフェースを提案する.本システムのユーザは, 人工立体音場内を移動しながら音声データを再生する複数の音源を介して音声データの内容を聞く.複数の音源が再生しているのは, 長い音声データの複数の部分である.ユーザは, テープの早送りや巻戻しをするかわりに, これらの複数の音源の間で注意を切り替えることで音声データをブラウジングする.音源が動きながら音声データを再生する結果, 音声データ中の話題ごとに固有の位置が割り当てられ, 音声データの時間軸はユーザの頭のまわりの空間にマッピングされる.このマッピングによって, 空間的な記憶を使って音声データ中の所望の話題にアクセスすることが可能となる.本論文では, このようなブラウジングシステムの実現に向けたシステム設計の過程を, 開発した種々の立体音声へのインタフェース手法とあわせて報告する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1998-05-15