ニューラルネットワークによる時系列予測における相関係数を用いた学習用類似データ選定方法
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概要
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ニューラルネットワークによる時系列データの将来値の予測においては,実際の産業への応用を考えると,構成が簡単で学習時間が比較的短い多層フィードフォワード型のものを用いて,できるだけ精度のよい予測値が得られる方法の開発が望まれる.多層フィードフォワード型ニューラルネットワークを用いた時系列データの予測手法には,移動窓データ学習法,類似データ選定学習法,全体データ学習法等がある.本論文では,類似データ選定学習法における類似データを選定する際の距離の計算について,相関係数のべき乗の形で重みづけを行う方法(CSDS法:Correlation Coefficient Based Similar Data Selection Method)を提案するとともに,数値実験によりこれらの方法を用いた場合の予測精度の比較を行っている.数値実験の結果によると,類似データ選定学習法は,カオス的な変わりやすい性質の時系列データの場合によい予測精度が得られることが推測され,類似データを選定する際の距離の計算において,CSDS法を用いることにより,かなり予測精度が向上することが分かった.これらの結果から,CSDS法を用いた類似データ選定学習法は,移動窓データ学習法等の有力な代替的方法となり得るものと考えられる.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1995-02-15
著者
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