(65)Cassia yellow blotch virus(CYBV)の感染性cDNAクローンの全塩基配列の決定および他のブロモウイルスとのゲノム交換変異体を用いた解析
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概要
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CYBVはブロモウイルス属に属するRNAウイルスである.これまでに,CYBVの遺伝子操作系を確立し,粒子RNAと同様の感染性を示す転写物を合成できる感染性cDNAクローンを得ている(平成13年度関西部会).本研究ではこれらのcDNAクローンからCYBVの全塩基配列を決定した.ブロモウイルス間でCYBVの系統解析を行った結果,4つの翻訳領域から推定されるアミノ酸配列からはそれぞれに異なる系統関係が示された.一方,CYBVの非翻訳領域の構造は,Brome mosaic virus(BMV)と最も類似していた.さらにCYBVとBMV,Cowpea chlorotic mottle virus,Spring beauty latent virusとの間でゲノム交換変異体を作成し,その複製能をNicotiana benthamianaのプロトプラストを用いて検定した.その結果,CYBV/BMV間ではすべての組み合わせにおいてウイルスRNAの蓄積が認められたのに対し,他の2種のブロモウイルスでは,RNA2をCYBV RNA2と交換するとウイルスRNAの蓄積が認められず,CYBVはブロモウイルスの中でもBMVに近縁なウイルスであると考えられた.
- 2003-02-25
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