(49)Glomerella cingulataによるカキ汚染果(黒点型)病(病原の追加)とAspergillus sp.によるイチジクこうじかび病(新称)の発生
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概要
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2001年6月下旬に山口県萩市のカキ'西条'の汚染果病の病徴を示す部分から,本病の病原菌C.acutatumとは別にColletotrichum属菌が低率ながら分離された.分離菌の分生子懸濁液を脱脂綿に含ませ幼果にはり付けて接種したところ,病徴が再現され同一菌が再分離された.分離菌の分生子は無色,単胞,両端が円い円筒形,付着器は決褐色,不整形,子嚢殻はほぼ球形,子嚢は棍棒状で8胞子を含み,子嚢胞子は湾曲した紡錘形,単胞,無色などの形態とその大きさ,並びに収穫したトマトとモモ果実に明らかな病原性を,カキ葉に弱い病原性を示し多犯性であることから,分離菌はGlomerella cingulataであると考えられ本病の病原に追加したい.2002年7月下旬に萩市のイチジク'枡井ドーフィン'果実の果頂部付近と内部に黒粉状のかびを生じ腐敗する症状が発生した.腐敗部からはAspergillus属菌が分離された.分離菌の菌叢を爪楊枝に付着させて幼果の目に刺傷接種したところ,病徴が再現され同一菌が再分離された.本病をイチジクこうじかび病と呼称することを提案する.
- 2003-02-25
著者
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