(28)過敏感反応を利用したTMV複製酵素分布の可視化
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概要
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抵抗性遺伝子Nを有するタバコ系統(Nicotiana tabacum cv.Xanthi nc)にTMVを接種後,植物体を30℃(N遺伝子による抵抗性非許容温度)で維持することで,ウイルスの感染を成立させた.ウイルス感染個体を定期的に20℃(N遺伝子による抵抗性許容温度)に移して,過敏感反応を誘導した結果,各葉における壊死領域の形成パターンに違いが見られた.さらに免疫解析によって宿主植物内におけるウイルス由来タンパク質の分布を調査した結果,壊死形成領域とウイルス複製酵素の分布が同調していた.以上から,宿主側の過敏感反応を利用することにより,宿主植物内においてウイルスが複製過程にある領域を知ることができると考えられた.
- 日本植物病理学会の論文
- 2003-02-25
著者
-
濱本 宏
理化学研究所植物科学研究センター・環境植物研究グループ
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山口 勇
理研植物科学センター
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染谷 信孝
理研植物科学研究センター
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濱本 宏
理研植物科学センター
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新沼 協
理化学研究所植物科学研究センター
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新沼 協
理研植物科学研究センター
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山口 勇
理研植物科学研究センター
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