Visual Mail Readerを使ったプログラミングの実験
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概要
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本発表では,我々が開発したメイルリーダVisual Mail Readerの機能について述べ,ソフトウェアの開発,特に仕様の検討,アルゴリズムについての議論,プログラムのデバッグの場面でVisual Mail Readerを活用できるかについて行った実験について報告し,Visual Mail Readerが持つべき機能について検討する.Visual Mail Readerは,メイルの応答関係を抽出,その関係を有向グラフとしで表示し,グラフをメイルを読むためのインデックスとして使えるメイルリーダである.さらにVisual Mail Readerは,メイルの話題スレッドごとにメイルの要約を行う機能も持っている. Visual Mail Readerがソフトウェア開発に使えるのかどうかを検証するために,Visual Mail Readerの基本仕様を検討したメイル群,要約アルゴリズムの議論を行ったメイル群,Visual Mail Readerのデバッグを行ったメイル群に対して有用性の実験を行った.その結果,仕様の検討には有効なことが分かったが,アルゴリズムの議論とプログラムのデバッグに関しては機能が不足していることが分かった.Visual Mail Readerをソフトウェア開発に使えるようにするためには,メイルの中から形式的に書かれたアルゴリズムの記述とプログラムのコードを抽出し,それぞれに関して関係付けを行う機能が必要である.このためには,メイルを対象としたXMLのようなマークアップ言語を設計する必要があると考える.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2003-12-15